今までで一番悲しいサインをした。
8月 4, 2011 2 コメント
今日は自分の生徒のためにサインをした。
実は俺、予備校の講師もしている。
科目は英語。
今までたくさんの生徒を教えてきたが、彼もその生徒の一人。
4年前に教えていた生徒だ。
気の弱いところもあったが、凄くやさしい奴だった。
授業では英語ももちろん教えたが、
人生とか、恋愛とか、人間関係・・・いろいろなことを話した。
宿題を忘れてきたときには罰として腕立て伏せ。
なぜか俺も一緒にやった(笑)。
俺が、彼が出会う大人としては比較的変わった大人だったからだろうか。
彼は非常に懐いてくれていた。
ライブにも応援に来てくれた。
部屋には、CD購入特典のサイン入りポスターをずっと張ってくれていたらしい。
その彼が一昨日、自ら命を絶った。
わずか23歳の若さで。
悔しくて、腹立たしくて、せつなくて・・・・そして悲しい。
今日の夕方、通夜に行ってきた。
会場には、ご両親とお姉さん、そして友人、知人。
みなの表情には一様に 無念 が溢れていた。
やりきれなかった。
火葬の際一緒に棺に入れてもらおうと、ポスターにサインとメッセージを書いてご両親に渡した。
そっちの部屋にも張ってくれや!
大学入学後、彼の家庭教師をしていた。
授業後にライブの予定があったある日、彼の家でギターの弦を張りかえさせてもらったことがある。
張り替える様子を彼はじっとみていた。
床に散らばる古い弦。
ふと彼が言った。
「その弦もらっていいですか?」
弦を丸め、新しい弦の入っていたケースに入れ、サインをして渡した。
几帳面な彼は、棚に俺のCDと一緒に とても綺麗にディスプレイ。
嬉しそうで、照れくさそうな・・・・その表情が今も蘇る。
お疲れ、Hくん。
いろいろあったんやろな。
まぁとりあえずゆっくり、そして安らかに お眠りよ。